骨折後療における”整膚”の応用について
橈骨下端骨折後療における手技療法 <富山県>島田貞之(富山県臨床接骨学研究会)
中高年の橈骨下端骨折では、腫脹や関節拘縮等が長期に及ぶ事があり、 腫脹の早期消退と骨折部の安定が初期治療上重要である。
従来の後療法で陽圧とされる柔整マッサージに変わり、陰圧を応用した”整膚”を施行したところ、良好な治療結果が得られたので報告する。
整膚の手技療法ついて
患部やその周辺の皮膚を優しく摘んで持ち上げる事により、 皮下から深部組織に至るまで陰圧状態になるため、周囲の血液やリンパの流れを促進すると同時に、
その穏やかな良性皮膚刺激が知覚神経回路より脳に達し、自律神経活動を活性化させ、 身体機能の調整を図る等を目的とした手技療法である。
患部への整膚
患側上肢帯への整膚